バイクの保険 ~保険料の仕組み~
一重に保険と言っても、イマイチ仕組みがわからなかったり、どんな補償をつければいいのかわからないところ。決して安くはない保険ですから、そういった点を解消して契約したいですよね。ここではそんな悩みを解消するために、バイク保険の仕組みについて触れたいと思います。
保険のシステムとは
そもそも保険は、たくさんの加入者から保険料を集め、その保険料の中から保険会社が保険金を支払うというシステムで成り立っています。そこで注目すべきが、加入者。これだけたくさんの加入者がいるのですから、色んな人がいるんですね。例えば・・・
- バイクを買ったばかりの若手ビギナーライダー・22歳
- バイク歴20年・無事故のベテランライダー・50歳
- 過去に事故を数回に起こした中堅ライダー・25歳
- やたらめったら事故ばかり起こす、事故ライダー・20歳
このような感じです。では保険会社の立場に立って考えてみてください。この例の4人に対して、どう思いますか?少なからず、各人に対する安心感と不安感の格差がありますよね。
加入者に事故が多ければ多い程保険会社は保険金を払わなければいけませんし、逆に無事故なら保険金を払わずにすみます。さらに加入歴のない人は未知で事故を起こすかどうかわかりません。また若い人は比較的事故を起こす確率が高いと言われております。
それゆえに、保険料が皆同じというわけではなく、この不安感や安心感で差がつくようになっているんです。おそらく保険担当者は上記例の4人に対してこう思うハズです。
(上から順番に)
- 「若いライダーか・・・。少し不安やね。保険料はちょっと多めにしとこ。」
- 「さすがベテラン。これだけ無事故が続いてたら保険料は安くせな怒られるワ。」
- 「微妙。でも最近は事故ないみたいやし、加入歴もそこそこやから割り引いとくか」
- 「アホかコイツは。事故りすぎや。保険料高めにせなやってられんわ。」
と関西の保険担当者ならこう思うんじゃないでしょうか。(えらいすみません。)
当然ですが、こんな感覚的に決めるのではなくてちゃんとした基準があります。一つは年齢による制限、もう一つは「ノンフリート等級」といって過去の事故経歴によって割引・割増を決めるランキングがあります。では、下記表をご覧下さい。
年齢による制限(新規加入の場合)
等級 | 運転者年齢条件 | 割増率 |
---|---|---|
6(A) | 全年齢担保 | 30%割増 |
6(B) | 21歳以上 | 10%割増 |
6(C) | 26歳以上 | 無し |
6(D) | 30歳以上 | 無し |
ノンフリート等級による保険料の割増・割引率
等級 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
---|---|---|---|---|---|
割増・割引率 | 50%割増 | 40%割増 | 30%割増 | 20%割増 | 10%割増 |
等級 | 6(F) | 7 | 8 | 9 | 10 |
割増・割引率 | 無し | 20%割引 | 30%割引 | 35%割引 | 40%割引 |
等級 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
割増・割引率 | 45%割引 | 50%割引 | 55%割引 | ||
等級 | 16~20 | ||||
割増・割引率 | 60%割引 |
順番で言うと、まず保険加入時の年齢で割増があるかどうかが決まり、次にノンフリート等級の基準に移ります。新規の場合は6等級からスタートし、一年間無事故であれば等級は1等級ずつ上がりますので、無事故であればあるほど割引の適用が受けられます。
ちなみに無事故というのは、正しくは「保険を使わなければ」ということです。事故を起こしても相手側が悪ければ相手側の保険を使うことになりますし、軽度の事故でこちらが悪ければ少額の弁償ということで自腹を切ればすみますので(いわゆる示談)、自身の保険の出番はなく、結果的には無事故と同じ扱いになり等級は上がるわけです。
逆に保険を使った場合、等級は3等級下がり今の保険料が高くなってしまいます。よく「保険を使いたくない」というのはこのためです。ですので、人身事故はともかく物損事故の場合は、保険を使うべきかどうかは慎重に見極めましょう。
あまりにも少額の弁償で保険を使ってしまうと、その時の現金支出としては助かりますが、保険料の事をよくよく考えると保険を使わない方が長期的には費用を抑えることもできますので、焦らずに慎重に使って下さいね。
保険料の仕組みは以上で終了です。次は保険の補償内容と実際の保険料のサンプルを出して色々と説明していきます。
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